そう、土方が殺したのは郁。


つまり、『薫』の中にいた郁を殺したのだ。





少しすると、薫は土方の言葉の意味に気付いたのだろう。


次の瞬間には薫は土方の腕の中で涙を流した。





薫「う………ぅわぁーーー!!!!」


土「薫は薫だ。これからも新選組にいればいい。」


薫「うんっ………うんっ……………!!」





それから暫くの間、薫は土方にしがみついて泣いた。


『薫』の中から郁を洗い流すかのように、たくさん………たくさん泣いた。





土方はずっと、薫の頭を撫でていた。


すると、暫くしてから薫は静かになった。