それから土方は、桝屋の首に木刀の切っ先を当てながら質問をし続けた。


すると四半刻が過ぎようとしていた頃、遂に桝屋が口を動かした。





桝「………一一を、」


土「………?」





桝「………郁、を……………連れてこ、い………」


土「郁?」


桝「無事……………内部、入れた…と………聞い、た」





桝屋の言葉に、土方は心の中で首を傾げた。


郁などという名の者は、新選組に居ないのだ。





すると土方が考え事をしている時、桝屋が衝撃発言をした。


桝「郁………2つ名、を……………薫………」


土「一一一っっ!!!??」