桝屋は、組長の誰が何を聞いても口を開こうとしなかった。





鞭で、みみず腫になる程に叩かれても。


木刀で、痣ができる程に殴られても。


刀で、死なない程度に斬られても。





組長の誰が何をやっても、呻き声1つ漏らさなかった。





それから数刻後のこと、近藤の部屋を土方が訪れた。


近「歳、本当に任せて良いのか?」


土「あぁ。組長の誰も、何も聞き出せてないんだろ?」





近藤にある仕事を頼まれた土方は、頷くと立ち上がった。


そして近藤の部屋を出た足で、そのまま小屋へと向かった。


そう、頼まれた仕事とは桝屋の拷問だ。