True〜新選組と消えた記憶〜





そうして皆が腰を落ち着かせたのに、土方は口を開こうとしない。


それに見兼ねて、総司が口を開いた。


総「近藤さんなら、その内に来ますよ。だから土方さん、始めて下さい。」


土「まぁ、確かにそうだな。じゃあ始めるから、お前はそこに座れ。」





土方は郁を中央に座らせて、皆でそれを囲む形にした。


土「まず先に聞いておく。………本当に何も覚えてないんだな?」


郁「うん………」





郁が頷くと、新八が驚きの声を上げた。


新「嘘だろ………!!?名前も出身もか?」


郁「……………うん。」