前から歩いてきていた男に、すれ違い様に声を掛けられた。 そして、その内容に薫は驚いた。 急いで薫が振り返ったが、男はそのまま長州藩邸に入っていった。 薫「今の………どういうこと?」 薫は、その男の背中をじっと見た。 そして少しの間だけ思考を動かしたが、我に返って屯所へと急いだ。 それでも薫が屯所の近くまで来た頃には、日が傾いていた。 薫が急いで門を潜ろうとすると、正面からどすの利いた低い声が聞こえてきた。 土「こんな時間まで何してやがった。」 薫「一一一っ!!あ、土方さん………。」