「なんで行きたいこと言わなかったんだよ」 「ばかだからさ、奏響は」 「…え?」 「それを知ったらもう、今まで通りに接することができないと思うから」 俺はそれを廊下で聞いていた。 「そっか」 「うん。でも、離れたくないな」 「…俺、サッカー行ってくる」 こっちにくる音がして俺は急いで昇降口に向かった。