───────10年前。



小学校5年生だった俺たちは初めて同じクラスになった。


「おい、遥翔!サッカー行こう!」


休み時間、いつものように遥翔を誘うと1人の女子が入ってきた。


「ねぇ!麻陽も入れて!」


「はぁ?女じゃん!」


「麻陽、こう見えてもサッカークラブ入ってるんだから!」


嫌がっても俺たちのチームに入ってきた。


それが、麻陽(あさひ)との出会いだった。


麻陽は俺たちよりも全然サッカーがうまくて、
いつの間にか学校が終わったあとも練習を兼ねてサッカーをするようになった。