「でもね、わかったの。
友だちじゃなくて恋人としてもっと近くで支えたい。って」


「…」


そして優しく澄美は笑った。


「気づいたときには遅かったの。
自分から遠ざけていたその思いのせいで距離もあけてしまった」


「距離も…?」


「昨日は遥翔から来てくれたけど…すごく嬉しかった」


「…」


「そういうことない?
メールが来たり頼ってくれたり、そういうのがすごく嬉しくなる時」


「…あるよ」


「キスされて嫌じゃなかったんでしょ?
てことは少なからずそういう思いがあるんじゃないの?」


「…あるのかな」


ここで頷いてしまえば、まったく変わってしまう。