仕事を終え、片付けをしていると、

「美穂、今から飲みに行かない?」

そう言って微笑む美幸の姿があった。


「私の事、心配してくれてるの?」

そう言って上目遣いをすると、美幸はフフッと笑った。


「そんな可愛い顔しちゃダメよ?襲っちゃうぞ」

「?!」

美幸の言葉に目を見開く。

そんな私を見て、美幸は声をあげて笑った。


「もぅ!冗談に決まってるでしょ?

今日は、美幸ちゃんのおごり!ささ、行くぞ」


「え、あ、うん」

美幸に手を引かれ、オフィスを後にした。


どんどん歩いていく美幸。

私はそれに必至についてい・・く?!


突然足を止めた私。

美幸はそれにつられて、ヨロケテ止まった。


「もう、何なのよ?急に止まらないで…美穂、どうしたの?」

「・・・」

私は一点を見つめて立ち尽くす。


「ねぇ、美穂?」

なんだか心配になった美幸は、私の目の前で、

手を平付かせた。

「…篠田…光世」