冷たい上司の秘密の誘惑

【光世side】

大きく背伸びをし、仕事が終わりを告げた。

やっと帰れる。…美穂の待つあの家へ。

そう思うと、疲れている事など、すぐに忘れてしまう程、

幸せな気持ちがこみ上げていた。


…帰り支度を済ませ、家路につく。

マンションの自分の部屋を見上げると、

まだ電気は、しっかりついていた。


…只今の時間、午前0時。

…美穂はまだ起きているのだろうか?

足早にマンションの中へ。

鍵をあけ、部屋のドアを開けたオレは、目を見開いた。


…部屋中が電気が点いている。

美穂は怖がりなのか?

そんな軽い気持ちでリビングへ。


「…美穂、どうした?」

リビングのソファーに、毛布にくるまった美穂が、

青い顔をして座っている。


「…篠田、部長」

オレの顔を見た途端、美穂の目には、ブワッと涙が溢れ、

泣き出してしまった。

何事かさっぱり分からないオレは、とにかく美穂を安心させようと、

しっかりと抱きしめた。


「何があったんだ?」