昔からあるような、古臭いいと言う感じではなくて、映画で見た事があるような、どこか懐かしくこじんまりとした八百屋や花屋など、小さな店がいくつか並んでいる。
家も複数建っていることから、どうやらちいさな住宅地のようだ。
右側には小さな公園があった。
黄色に塗らたブランコや、象の形を模したすべり台、ジャングルジムなどの遊具が備わっていた。
何人かの子どもたちが、楽しそうな声をあげて鬼ごっこをしている。
高台の端なので、見晴らしがとても良かった。
先程までいた、私の通う高校が見えた。
市の中心から少し外れていたものの、普段学校の帰りに遊ぶには、立地の良いところにあった。
市内で一番グラウンドが広いだけあって、ひときわ目立つ。
体育でサッカーや野球などをすると、ボールが果てしなく遠くまで飛んで行ってしまう。
ボールをとりに走っているときに、こんな馬鹿広いグラウンドがある高校へ入ったことを少し後悔するのだった。



