「はい!もちろんどうぞ!
…あの…、私は何て呼べばいいでしょうか?」


「そうねぇ…。もうあなたのおばあちゃん位の年齢なのに、名前で呼ばれるのも何だか恥ずかしいわね。
どうしましょう…。」


「このお店、看板がかかっていたんですけど、あれは何て読むんですか?」

「あぁ、あれは“ふうせんや”ってよむのよ。」

「ふうせんやか…。
じゃあ、お店の名前から、”ふうさん”は嫌ですか?」
安易かとは思ったが、他に良いのが思い付かなかった。きっと、違うのが良いと言うのだろう…

「あら、良いわね。じゃ、それで決まり!」

…と思ったが、即決だった。