教室では、なぜか、
朝も早いというのに全員が揃っていた。
「おはよう」
綾介はそれだけを言って、
椅子に座った。
この静寂は、
今日のシニガミチェーンメールが
届くまで続くだろう。
綾介がそう思って居ると。
「ねぇ、今日のモルテって、
三人なんでしょ?」
教室の後ろの方で、
やや高い声が飛び出した。
見ずともその声の主は解っているが、
綾介はあえて身体を後ろに向ける。
久琉斗もそれに習って、
身体を後ろに向けた。
しかし、他のクラスメイトは、
動こうともしない。
問いを投げたのは、
クラスで下手すると
委員長よりも権力のある、
久留島 真子(クルシマ マコ)だった。
もう少しで
下着が見えそうなほど
上げられたプリーツスカート。
くるくると巻かれた茶髪が、
揺れる。



