それでも好きだから。




「瞬っ」

「あ、ごめん」

「も~、早くっていったの瞬だよ?」

「ごめんって」

「ううん、いこっか」



考え事をしていたら
杏奈に腕をつかまれた。


そのまま杏奈は、
俺の手を握る。


高校時代じゃ、ありえないこと。
でも5年も付き合ってれば
杏奈から手繋いでくれたり、
たまにキスだってしてくれる。


それが子供みたいに嬉しい俺。


「ねぇ杏奈」

「ん?」

「手じゃなくてさ…」

「…?」

「こうがいいかな」


俺はそう言って杏奈の手を
俺の腕に回した。


一瞬びっくりしたようだったけど、
すぐに笑顔になって、
嬉しそうに微笑んだ。


杏奈はこの5年で、
すごく綺麗になった。


今でも夢みたいって思う時がある。


杏奈が、俺の隣に居ることが。