ゲレンデの恋

「杉山さんは土日が休みなの?」

「土曜出勤もあるよ。」

「私は休みが決まってないから、有るような無いような感じなの。」

「仕事が自宅でできるなんて羨ましい。」

「良し悪しあるわ。自分に向き不向きもあるし。」

「そうだな、でも静かでいい。回りにストレスの元が少なくて。」

「そうかも。」

「君は傷が残ることを悩まないのか?」

「えっ?急に何?」

「もっとはっきり言ってほしいんだ。」

「はっきりって?何を?」

「君は俺を責めないよね、なぜ?どうして俺に文句を言わないんだ?」

「私、杉山さんのことを責めたりしたくないわ。

私も悪いんだし、それにケガをするって生きている証でしょ?」

「・・・・・」

「死んでたら、ケガなんかできないわ。

傷跡を心配してくれて私に会うのならもういいの。

杉山さんが思うほど、私はこの傷にこだわってないもの。

もうここに来る必要ないわ。」