「なんだか、このままにしちゃいけないような気がして…」
さっきもそんなこと言ってたな…
「このままって?」
さらに質問した
言いにくそうに少しだけ視線をそらしながら
「悲しそうな顔したから…追いかけてきちゃいました」
悲しそうな…顔?
俺、そんな顔してたのか…?
それで追いかけてくるなんてな…
優しいっていうか
お節介っていうか…
お前は人をほっとけないやつなんだな…
そう思うと笑いが込み上げてきた
俺が笑うと愛莉は困惑して
え?え?と言っている
改めて愛莉に向き直った
「朝希が好きか?」
そう聞くと
少し焦って
でも、しっかりと…
「好きです」
その一言が聞けて良かった気がした
帰ろうと言うと後ろから小走りで愛莉がきた