そして、普通のお客を装って、本棚に立ち、雑誌を広げた。


缶ビールの彼は、缶ビールとえだまめのコーナーにしか立ち寄らないから私のことなど気がつかないだろう。


ああもう、後をついて歩きたいのに。


だけど、彼と同じ店内の空気を吸えるだけでも嬉しいのだ。


私って……ヘンタイ?