「じゃあ、結婚しようか」

「うん……。私も、あなたのこと、忘れることができなかった」


「ありがとう……嬉しい」


こほん、と彼は咳払いをする。


「ずっと考えてたことなんだけど――。ほら、うちって独身寮だし、周りはPTAばっかだし、君には肩身の狭い思いをさせてたんじゃないかって」


「うん。ちょっとね」