「じゃあ、結婚しようか」

どきん! 私のハートは大きく跳ねた。


「冗談だよ。そんな赤くなるなって」


冗談でも、動揺しちゃうって。だって、私、親以外に身体を見せたことがないんだもの。


そんなこころの呟きを知ってか知らずか、陽平さんは私のあたまをくしゃっと撫でる。


――胸が、慌しい。