寝顔にそっと耳打ちしてみた。


けれど、くうくうと寝息をたてたまま、返事がない。


よっぽど疲れているんだろうな。


私はよっこいしょ、と腰を上げ、他人の家ながらもリビングの隣のドアを開けた。


そこはベッドルームになっていて、本棚に本がずらりと並んでいた。