先輩と別れて泣きまくる私に、
『俺の胸でいいなら、使えよ』
って、胸をかしてくれた
亘はそっと、抱き締めてくれた
亘の胸は、すごく温かかった
先輩と別れて独りぼっちだと思った私に、一人じゃないよと、亘のぬくもりが教えてくれた
その光景を見られて、付き合ってると噂になると、亘が珍しくぶちきれて、見た女に詰め寄ったこともある
『俺はこんなんだけど、あいつはそんな奴じゃないから、今すぐ流れた倍の早さで噂消してこい』
って無茶苦茶なことを言って
あの時は、本当に純で一途だったのに、25も過ぎた今の私は、あの頃の遊びまくる亘より、ひどい女になってしまった
亘は若かったからと言えるけど、私は…
人の物をシェアする女に成り下がってしまった
亘が今の私を、バカな女だと言うのは最もだ
そんな、大事な友達の事を、尊敬するさっちゃんに、聞いてもらえたら、いいのに
まっ、仕方ない
はるは、亘と会ったことも何回かあるし、亘の話をしても、全然平気なのに
さっちゃんは、亘になんか対抗心というか、何かがある感じがする
そう考えるとはるは、そういう部分では出来た男かもしれない