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「……なあ、…来るって。」
「え、マジで?つかささん、彼氏いるんじゃなかったの?」
「……さあ…、別れたんじゃね?ヤツはマジメっ子だから、男いたら…俺んとこには来ねーな。」
「ふーん…、来るって分かった途端、自信ついちゃって。」
「まあ、クリスマスは…特別なんだよ。多分…アイツにとっても。何だかんだ、あいつは俺の信者なのかもな…。」
「…………。……お前は神かっ」
「や、そーゆーんじゃなくて。普段は…素っ気なくても。この日だけは、手招きすると…近づいて来る。猫…みたいなもんかな。昔っからサンタは信じちゃいねーけど、俺のことは…信じてる。だからこそ、警戒心ゼロだし…。……あ、ヤベ、顔がニヤけてきた。」
「…………。協力してやるよ、今年も…何か考えてんだろう?」
「じゃあさ、場所だけ…提供してよ。最高のシチュエーションにしたいんだ。」
「……ん?」
「実は作戦はもう始まってる。」
「………。へえー…。」
「ここは、絶対アイツも気に入ると思う。何せインテリアのセンスはいいし、ミルクティーが旨い!」
「……で、具体的に、どうしろと?」
「露骨にクリスマスの雰囲気出すと、あいつは素直に喜べない。だから…今日だけ。ここだけは、クリスマスをやめよう。……ダメ?」
「……。努力しよう。」
「それから…、」
「まだあんのか?!」
「一生に一度のお願い!今日で…全部、終わらせるから。」
「………終わらせる…?」
「今の関係を…、ネ。」
「……で?あとは、なにするといい?」
「マスターにバレないように、何とか二人きりにして。」
「無茶言うな。客のかきいれ時に……」
「じゃあ別の店行くわ。」
「どうぞ、うちは別に…困らないし。」
「嘘です、ここがいいです。お願いします!!
」
「………土下座って。………お前…ふざけてんのか~?……って、……え?」
「多分、ここを逃したら……もう駄目な気がする。シチュエーションとかにこだわったっても仕方ないって分かってる。けど、ここが…いいんです。俺の大好きなものを、アイツにも…知って貰いたい。」
「…………。………そう。わかったよ。」
「……ありがとうございます。」
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