君に、メリークリスマス





クリスマスとは無縁な家に帰って来て、

私は…真っ暗な部屋の中で一人、グラスを傾ける。




「……甘い……。」




クリスマスの定番となった、子供ビール。



「ぷはーっ…、旨いッ!!」



いつかの君を真似て、一気に飲み干すと。


そのままごろんと…



ベッドに横になった。







家に入る前……


君の部屋は、真っ暗だった。





「今頃、ミサと何をしてるんだろう……。」




モヤモヤと考えるのが…アホらしくなった。


なぜならこれは、自分が撒いた種だったから。






「………寝よ。」






冬の夜は長いから……


寝たもん勝ちだ。