君に、メリークリスマス


゚・:,。,:・゚。・:, + ,:・。゚・:,。,:・゚



高校生になって。



君は、同じ学校、同じクラスになった。





クラスが一緒になるのは、小学校低学年以来で。



もう、ロクに口を利く仲でもなくて。


男子に囲まれる君は、随分大人びていて…


どう、接したら良いかと…ウダウダ考えていた。







教室の中は…知らない子だらけ。

同じ中学出身の子もいたけれど、派手目な子で…。私は若干、苦手意識をもっていた。



「うっそ、涼太も同じクラス?よろしく~!」


離れた席から聞こえて来る、女の子の…甘ったるい声。

聞いただけで…分かってしまう。



あの子は、君が好きなんだろうって。












中2、中3と……、順調に成長期をたどった君は、いつのまにか…身長が伸びて。


やけに目立つ存在になっていた。


君の隣りを、知らない子が歩いていたり、告白なんてされていたり、


多分、私の知らない所でも……色々あった。

…と、思う。











この頃、君の両親は離婚して。お母さんと、二人きりになっていた。


君は誰もいない家に帰り、

たまに…


女の子を連れ込んだりしていた。

……らしい。


見た訳では…ない。


噂だけが、いつもいつでも…一人歩きしていた。






それが関係しているのかは、知らないけれど。

やんちゃな感じの仲間と、ちょっと悪ぶった目元は…

やっぱり私の知っている君じゃなくて。




人見知りの私には、君に話しかけようなど…


高い高い山をよじ登るような、大きな壁。






「なるようになる、か……。」


友達だって、無理に作るものではない。


果報は寝て待て、って言葉通りに…




席について、ぼんやりと…


窓の外を、眺めていた。








「…碕(さき)つかさ…、だよね。」


隣の席に、カタンと音を立てて、

一人の男子生徒が…座った。



「…あ…、はい。」


「ああ、やっぱり!…覚えてない?俺、小学生ん時テニスクラブで一緒だった、松本ってゆーんだけど。」



「……あ!松本…東次くん?」


「そう!『とーじ』!しっかし懐かしいなあ…。碕、変わってないからすぐわかった!」


「わ…、ひどっ。」



「いや、いい意味でだから!あん時から可愛かったけど、そのまんま…綺麗になったって…感じ?」


え?



綺麗?



途端に、