広いリビングでは、父親と母親が昼間っから優雅にワインを飲んでる。
こんな優雅な生活してるヤツらに何が分かるっつーんだよ。
「あら~伊月じゃない!久しぶりねぇ。また背伸びたかしら?」
母親が俺に気付き近くに来るが無視。
柳田は後ろから不安そうに俺を見詰める。
「ふふっ……年相応の男の子って感じ」
別に照れてるとかそうゆうんじゃない。
ただ……話したくない。
柳田グループ代表取締役……
社長の父親が俺をめんどくさそうに見下した目で見て、早速言われた。
「……週刊誌なんかに載って有名になるくらいなら、次期社長として会社に顔を出して有名になれ」
「社長とか……会社継ぐ気ないんで。俺は好きに生きます」
「それじゃあ、何のための御曹司か分からないじゃないか」
「好きで御曹司になったわけじゃありません」
俺が笑うと、父親も笑う。
目の奥が笑っていない何か考え事をしている笑い。

