《伊月side》
つい数分前に聞いた恋華の交換留学の話。
アメリカに行くまでの時間は、独り占めしてやる……。
「お前一人でやってけんの?」
「心配性ですねっ」
「別に~。向こうのヤツらに迷惑かけそうだから」
「かけませんっ!」
ほんとは死ぬほど心配。
強がりなくせに弱虫で大人しくて、真面目で不思議な恋華が心配だ。
二人きりの夕方の海の砂浜に足跡をつける。
恋華の小さな足跡すら愛しい。
一番恋華にハマってて手放せないの俺だな……。
「伊月くんはあたしの帰り待っててね?」
「待ってる。……お前こそアメリカで浮気とかすんなよ」
「しないよ!するなら伊月くんです!」
「あぁ。するかもな」
「え``」
困った顔で俺の腕にしがみついてくる。
かわいいコイツとあと何日一緒にいれるだろう。

