走って乱れる呼吸を整えながら、公園に入った。
夜の公園は閑散としてて不気味だ。
「翔大……助かった。ありがとな」
「伊月さんがお礼言うなんてらしくないっスね。……あとは恋華ちゃん、お願いします」
「分かった……」
小さく縮こまって座る恋華の隣に、俺も腰掛けた。
こんなに走ったの久しぶりだな……。
「……恋華…」
「もう辛いです…。こんな気持ちになるなら………」
「あれは俺も知らなかったんだよ……。だから防げなかったっつーか…」
「……好きにならなきゃよかった」
「は?」
恋華が大きな瞳に涙を溜めて俺に言った言葉。
「伊月くんを好きにならなきゃよかったです!」
そう言い捨てた恋華はまた走って、暗闇に溶け込んでしまった。
この一言で全てが終ったのか……。
俺は恋華を追いかけられなかった。

