細かいことよりも、早く菫を見付けて話を掴む……。
先手を打つべきだ。
「伊月さん……。お父さん…じゃないスか?」
翔大が見る先には、また壇上で話してる俺の親父と母親。
嫌な胸騒ぎがする……。
「この場で皆さんに話したいことがあります。……伊月。上がりなさい」
「はぁ…?どうゆうことだよ……」
「伊月さん……行った方が…」
翔大に恋華の場所を言って、恋華の側にいてもらうようにした。
俺は……一歩一歩壇上に上がる。
嫌な胸騒ぎの原因を探りながら。
「伊月も来たところで……呼びましょう。宮本菫さん」
「え……菫?」
「この二人には正式に婚約が決まり、来年までに挙式の話を決めたいと思います」
騒がしくなる会場。
俺の後ろでポーカーフェイスの菫。
俺は……どうしたらいい?
この壇上に上がって結婚の話が進められていく中、俺だけが取り残されてる……。
「菫……お前…大和は…?」
「だから何よ」

