一歩近付いた瞬間、手首を引かれて壁に追い込まれた。
背中に壁。
目の前には、ニヤッと妖しく笑う翔大くん。
カラコンが入ったグレーの瞳があたしを捕らえて離さない。
あ……この感じ……ヤバイ。
「恋華ちゃんて優しいね……。あの伊月さんが心底惚れた理由分かる気がする…」
「翔大くん……離して…?」
「こんな距離まで来たのに離すバカいる?……俺のこと後輩だからってナメないでね」
なんて生意気で俺様なんでしょう。
出会った頃の伊月くんよりたち悪いかも……。
手首をガッチリ掴まれて……
さらに、あたしの両足の隙間に自分の足をスルリと入れる。
動けないや……。
「こんなに一人の女の子に執着すんの初めてなんだよね。……キスしちゃいたい」
「ヤダ……それはダメ……」
「その顔、俺のこと興奮させるだけだよ?」
助けて伊月くん……!!
お願いだから誰か来て…!

