「あたしファンクラブには嫌な思い出しかありません…!」
「あぁ、あったな…。アイツらじゃねぇみたいだけど?」
「なっ、なら少しは……いいかも、です」
俺が軽く花園とやらに礼を言うと、悲鳴をあげられたのは言うまでもない。
数時間で駄菓子は、ほとんど売り切った。
このまま立ってるのもめんどくせーし……。
「恋華。教室戻る」
「まだ全部売り切ってないよ?」
「俺が責任持って全部買うから。これ以上いてもナンパされるだけ」
「あっ!伊月くん!」
手を握って半ば強制的に教室へ行く。
こんな浴衣姿の恋華を他の男達に晒しとくと、後々めんどい。
俺の敵が増えるだけ。
「ねぇ、伊月くん」
「ん?」
「今日はありがとう。あたしのナンパを防いでくれて……嬉しかったです」
何を言い出すのかと思えば………

