古い8階建てのマンションの前で、似つかわない高級車が停まる。
きっと、お金持ちのこの俺様お坊っちゃまにはボロボロに見えてるはずね……。
「ふーん……お前んち割りとすげーじゃん」
「えっ?どこが?」
「この古いマンションとあんだけ車持ってんだろ?」
「違います。あたしの家は3階。そこだけです!」
「マジかよ……」
そんな哀れみの目で見ないで下さい…。
これだから、こんなお金持ち学校になんて入学しなきゃよかった……。
推薦で楽なんてしないで、一般入試でもっと頑張ればよかった~!
「お嬢様。お待たせしました」
「いえっ……ありがとうございました…」
「では、お気を付けて」
「じゃーな。チビ」
あたしは俺様野郎のことを無視して車を出た。
明日からは、うららちゃんがいない学校……
あたしの味方が誰もいないのに、神城伊月くんの言うこと聞かなきゃないんですか!?

