雪が溶ける前に




観覧車に乗り込むと、


「もっとこっち来いよ」

いや、充分近いよ。

照れちゃうよ。


私は聞こえないフリをして


外の景色を眺める。



「…ったく」

拗ねる敦也が可愛くて

側に寄ると


「捕まえた」

って笑う。


そのまま私を抱きしめる。


敦也の腕は優しくて


でも


「離れて行くなよ」

切なげで、