頬を膨らませてそう言うと、和花が明るい笑い声をあげた。


学校中にあたしの噂が広まるのはあっという間で、休憩時間ごとに他のクラスや上級生たちが教室をのぞきに来ていた。


その度に取り繕った笑顔を浮かべていたので、顔の筋肉がひきつっている。


「悪い意味で有名になったワケじゃないんだから、いいじゃない?」


そう言って、和花があたしの机に自分の机をくっつけて、お弁当を取り出した。


あたしもそれにならって、ようやくお弁当を取り出す。


正直、食欲はないんだけどね。