そうとわかると、途端に恥ずかしくなってくる。


みんながあたしの事を見ているし、まるで英雄のように扱ってくる。


でも……。


そんなんじゃ、ないのに……。


歓声を聞きながら、あたしはグッと拳を握りしめたのだった。


1度あたしは失敗した。


助けなきゃいけない命を助けられなかった。


その結果、ココアまで失うことになったんだ。


みんな、それを知らないだけ。