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そして翌日。


あたしは目覚まし時計の音で目を覚ました。


腕を伸ばして時計を止める。


この時間、いつもはお母さんがココアに朝ご飯をあげる時間だ。


そんなことを考えながら、もぞもぞとベッドから起きだす。


昨日から相変わらず食欲はなく、着替えてダイニングへ入ってもなかなか箸がすすまない。


ご飯も食べずにボーッと両親の会話を聞いていると、どこからか消防車の音が聞こえてきた。


あたしはその音に敏感に反応してしまい「ちょっと、静かにして!」と、テーブルを叩く。