大量の芳香剤。


その中心に横たわっている半分腐敗した男の死体。


死体の顔には沢山のウジがわき、口や耳から出入りしている。


ドロリとした皮膚が流れ落ち床にシミを作っていた。


「うっ……」


視線をそらし、ベッドの上に大量に吐く。


これは……この男は……。


「これが、あたしの弟よ」


山路さんが、楽しそうにそう言った。