そう言いながら、俺はまた頭を抱えた。


何かの拍子にプログラムが変更されてしまう事なんて、あるだろうか?


よほど、すべてのタイミングがかみ合わないと無理な気はする。


だとしたら、後者の方が有力なんじゃないだろうか?


結登さんが【リアルゲーム】を開発していると知っている人間の誰かが、プログラムに手を加えた。


「山路さん、このゲームのことを……」


『知っている人物が他にいませんか?』


そう続けようとしたとき、山路さんの携帯電話が震えた。