☆☆☆

山路さんは病院の裏手にいた。


コンクリートの塀に持たれて携帯電話をいじっている。


俺は息をきらして自転車から下りると、すぐにかけよった。


「ゲーム、どんな内容ですか?」


「なんか迷子の女の子を助けるゲームみたい」


画面をのぞいてみると、そこには見覚えのある地図が表示されていた。


ここからそう遠くない商店街だ。


「迷子の女の子を交番まで送り届けたらゲームクリア?」


芹香の時に比べればずいぶんと簡単な内容だ。