目が合う。


「あ……」


俺は思わずそう声を出していた。


芹香が入院していた時に会った、あの看護師だったのだ。


看護師は軽く会釈をして、顔を前方へと戻した。


なんで看護師がここに……?


いくら芹香を担当していても、こんなに少数の葬儀に出席なんてするだろうか?


その疑問を察したように、看護師は「私は、個人的に芹香さんに興味を持っていました」と、静かに言った。