空は真っ青で、その眩しさに一瞬目を細めた。


病院を出てすぐにロータリーがある。


俺はそのロータリーを歩かず、すぐ右に折れた。


芹香の病室の窓から見えた病院の広場を思い出していた。


そこでなにかをするという目的を持っていたワケじゃないけれど、足は自然とその広場へと向かった。


上から見下ろしていたよりもずっと広いその場所は、全面に芝生が植えられていて、綺麗に手入れされた木々に囲まれていた。