そう思った時、突然怜央の笑顔を思い出した。


怜央……。


怜央は今、どうしているんだろう?



「おかあ……さん……怜央……は?」


「怜央君なら、さっきまでここにいたのよ。でも少し前に帰ってしまって……」


怜央が、ここに来ていたんだ。


じゃぁ、あの頬に感じたぬくもりはきっと怜央のもの。


そうとわかると嬉しくて、あたしはふっと頬を緩めた。


きっと、もう少ししたらまた怜央に会えるんだ。