「それだけやってりゃ十分だろ」


そう言って、怜央はポケットからスマートフォンを取り出した。


怜央は先月まで携帯電話を使っていたけれど、今月のお小遣いでスマホに機種変更をしていた。


最初は使いづらいとなげいていた怜央だったけれど、最近ではすっかりその操作に慣れているみたいだ。


「ねぇ、それ楽しい?」


あたしは、怜央の隣に寝転んでスマホ画面を覗き込む。