「え? これだけ?」


あまりにもあっけない終わり方をしたゲームに、あたしは目をパチクリさせる。


しかも、携帯電話はまた使い物にならなくなっているのだ。


「なによ、もう。散々怖がらせておいて、全然面白くないじゃない」


愚痴るあたしの横を、あわただしく消防車がかけていく。


「早く帰ろっと」


あたしはそう呟き、携帯電話をポケットへとしまったのだった。