だから、あたしは自分から怜央に連絡を取ろうとはしなかった。


「明後日……颯真君のお葬式ね……」


お母さんがポツリと呟く。


結局、颯真お兄ちゃんの死体はどこにも見つからなかった。


いろんなものがいり混ざり、吹き飛び、燃えてしまった。


その中から1人を探し出すなんて、できなかったのだ。


「お前たちは辛かったから行かなくていいぞ」


お父さんが、ようやく口を開いた。


「え……?」


あたしはお父さんを見る。