「ニュースにもなってるんだ……」


「あぁ。お前、自分のことなのに見てないのか」


不思議そうに颯真お兄ちゃんはそう聞いてくる。


ニュースなんて、見る気になれない。


あたしの関わっているニュースなんて、余計に嫌だった。


返事をしないでいると、颯真お兄ちゃんがあたしの頭に手を乗せてきた。


「ま、色々あるよな。お前も高校生なんだから」


「……うん」


曖昧に頷き、あたしは颯真お兄ちゃんをリビングへ通したのだった。