お母さんは残念そうにあたしを見てくる。


「ね? そうして? たまには夫婦で羽を伸ばしておいでよ」


「……そう? 芹香、1人になるけど大丈夫?」


「大丈夫よ。あたしもう子供じゃないんだから」


と、あたしは赤くなった目で微笑んだのだった。