玄関の前まで来た時、真上にあたる2階の窓ガラスが大きな音を立てて割れた。


バラバラと破片が降り注ぎ、あたしの頬を切った。


一筋の血が流れる。


そんなことかまっていられなかった。


あたしは玄関のドアを開け、中へと入って行った。


中へ入った途端、熱風と煙が行く手を阻んだ。


どのくらい火が回っているんだろう?


空気が動くたび、炎は力を増しているハズだ。


あたしは片手で自分の口と鼻をふさぎ、目を細めながら突き進んだ。