しかも、救出前になんらかのカギを見つけ出さなければいけないらしい。


「ちょっと……待ってよ……」


カギの場所がわからない。


ヒントもなにもないまま、焼け落ちていく屋敷の中から小さな鍵を探すのは至難の業だった。


プレイ時間はどんどん減っていき、手に汗がにじんでくる。


「あ……あった!」


思わずそう叫び、カギを持ったまま3人の大人たちを誘導して屋敷の外へと出る。


携帯画面はいつも通り暗くなり、部屋の中は真っ暗になった。


あたしは深く息を吐き出し、ジットリと濡れた手のひらを服でぬぐった。


「カギ……わかるかな……」


あたしは小さく呟いたのだった。