「あ、あぁ」


怜央は何度か瞬きをして、ベッドから立ち上がる。


怜央はまだゲームのリアルを経験していない。


携帯画面上でクリアしたゲームが、すぐにリアルで再現されることの恐怖を知らないんだ。


でも、今回は家から出てしまえばそれでクリアだ。


大丈夫。


なにも心配ないハズだ。


ドアを開けて廊下へ一歩踏み出した、その時だった。


廊下の天井に屋根裏へと続く扉がある。