レベル5のゲームも、あたしは簡単にクリアすることができた。


攻撃しながら追いかけてくる形のない真っ赤なモヤから、身を守りながら逃げるゲーム。


最初から、家の外でゲームをプレイしようかと一瞬思ったが、そんなずるい事をしたらどうなるかが分からない。


次に死ぬのは恋人、怜央なのだ。


うかつなことはできなかった。


あたしはゲームをクリアしてから、すぐに立ちあがった。


「怜央、逃げよう」